愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【油絵】クソと薔薇

クソと薔薇油彩 41.0cm×31.8cm文学フリマ東京36 出品冊子表紙絵

【断想】この世に鳥がいないような悲しみ

いつか本物に出会ったとき非難されそうな僕はいつも自分自身の贋作みたいでいる ぼくは自分を養子に出してあげたいせめて他人で幸せになってくれたら 船酔いをするように自体に吐きそうになる難破してしまう挨拶の微風もぼくには嵐で 僕は世間との共同作業に…

【戯曲/インスタレーション】3つのドア

舞台上には3つのドア(A、B、C)が等間隔に並んでいる。ドアはいずれも中流階級の住宅でよく用いられる一般的なものであること。本作はこのドアの開閉と鍵の施錠、およびノックや軋みの音のみで上演される。開閉等にはドアノブの回転や鍵の施錠を含め、音楽…

【断想集】すべてのクレタ人のための絶対的主観性による東京メトロ紀行

私は車内で『完全読解精神現象学』を開いてヘーゲル哲学の粋を東西線内の移動時間でマスターするつもりでいる。アプリゲームのドラゴンやイケメンやパズルのもろもろに没頭する愚かな凡夫たちなんかとは違って、私は脳内で遠大な歴史哲学を理解するために、…

【詩】そして細雪のように殺せ

誰か僕を呪いにしてくれこの世を耐えられる者にしないでくれどうか地上の怨念にしてくれこんな国土から成仏させないでくれ怒りで舌が燃え尽きて焼け野原になったっていうのに灰になってもなお延焼し悪口の熱はおさまらないろくでもない高慢さで煤になっても…