愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【諷刺家ファイル】日本の戦中・戦後の画家たち 河原温・中村宏・石井茂雄・浜田知明

このブログは詩や1コマ漫画などさまざまな形式の記事を出しているが、元々は趣味の諷刺研究のアウトプットに使うという目的があった。諷刺家については、以前ツイッターで「諷刺作家備忘録101」をやり、101人分のリストがある。今回はそれらのまとめの一つと…

【現代詩】 誤答(終戦は終わった)

誤答 何人までが殺人で何人からが英雄か。どの線までが愛国でどの線からは敵国か。 ひらがなでかかれていたつちのうえカタカナにさせるアノデキゴト。文字にならない声を集めて歴史のマス目は埋められた。 テストのために子供たちは正確な偽書を暗記していく…

【詩】椅子 あいちトリエンナーレ 「表現の不自由展・その後」中止に寄せて

椅子 いまも世界で 誰かが椅子に座っている。 一生をともにするかもしれない出会いの椅子にも遺恨を残す追憶の椅子にも。 南向きのテラスにそなえたベンチ。子どもたちがステージを観る劇場S席。病院の廊下に並ぶ細長いオレンジ。夜行を待つ人々への慰撫。大…