供述
記憶が殺しにきたから
刺し返したのは正当防衛
僕は金輪際思い出さない
という喪失に刺し貫かれる
セミリンガル
ぼくは自分たちのセミリンガルで
昨日の説明責任を果たせない
出来そこないの通訳をともなった
耳の悪い記者が話のつづきを待つ
修理士
ぼくは修理士のせいで複雑に壊された。
人間にしかできない方法で壊れたものを
治せるのは自然以外をおいてない。
ところで修理士は土工屋も兼ねていて
二つの橋
努めて正確に—— 僕は二つの橋を同時に渡りきる
道はゆるやかな曲線で東西へ離れていく
右耳に言われた親切な道案内を
誰か持ち主に伝えてやってほしい