愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

喜久井伸哉 プロフィール(2024年版)

喜久井伸哉 (きくい しんや) 
(別名義 喜久井ヤシン)

1987年東京都生まれ。詩人・フリーライター

日本で唯一の不登校専門紙『不登校新聞』、ひきこもり当事者が作るメディア『ひきポス』、全国ひきこもり家族連合会発行の『KHJジャーナル たびだち』などで、取材・編集の活動をおこなっている。

共著に『いまこそ語ろう、それぞれのひきこもり』(日本評論社 2020年)、単著に『詩集 ぼくはまなざしで自分を研いだ』(私家版 2020年)がある。

 

8歳の頃から学校を長期欠席(「不登校」)し、一般的な学校教育をほとんど受けずに育った。

10~20代の期間に精神的・社会的な孤立状態(「ひきこもり」)を経験。

2005年から2015年までシューレ大学(NPO法人)に在籍。評論家の芹沢俊介氏の講座を受け、家族論や文学を学ぶ。

 

2016年「不登校新聞」の記者として執筆・編集の活動を開始。

多くの著名人を取材し、記事は提携先の『東洋経済オンライン』『ハフィントンポスト』『ヤフーニュース』等、複数の媒体で公開されている。

 

2017年 ひきこもりの当事者・経験者が制作するメディア「ひきポス」に参加。

以後、フリーライターの活動を本格化させる。

 

 執筆・編集記事の主な掲載媒体

(※「喜久井伸哉」名義以外の活動を含む)

AERA.dot」
「教育」
東洋経済オンライン」
「スマートニュース」
「ブロゴス」
「ハフィントンポスト」
ミュージック・マガジン
「ヤフーニュース」
「LINEニュース」

 

主なメディア出演

テレビ・ネットではFRANCE 24「la vie en retrait des "hikikomoris"」(2019年)にインタビュイーとして出演。

NHK「ハートネットTV」(2018年・2019年)、同「ETV特集 ひきこもり文学」(2020年)に出演。『ひきポス』で発表した当事者手記や、自作詩の朗読をおこなう。

共同通信社の取材により、複数の地方紙にインタビュー記事が掲載(2020年)。

 

SNS

ブログ「愛さないことにかけては世界の方が上手(うわて)」
http://kikui-y.hatenablog.com/

ツイッター
https://twitter.com/ShinyaKikui

note
https://note.com/kikuiyashin

 

関連サイト

ひきポス 
https://www.hikipos.info/

不登校新聞
https://note.com/futokoshinbun/

 

 

【短歌】息づらさ篇

 

泣く子ほど息を吐きたしああああと大人する権利ちょい失くしても

その子をも息吸いたかったはずだよ令和すべての空を吸って吐いてさ

ハイ先生息してきてもいいですか漏れそうなんですここぢゃダメです

夏の子に蛇口上向くアマリリス水飲むように深呼吸せよ

前世きっとエラ呼吸だったんだよだから息がヘタクソ人がヘタクソ

ここはまだうすい水中横しぐれ肺呼吸したエウステノプテロン(お前)憎らし

東京の空気じゃ天使飛べないってそれでゴジラは今度も来るって

全人類全言語および全文学道に迷ったユウステノプテロン

蜻蛉の呼吸を人は習うべし葦の草場の冬の夕暮れ

水合わぬように空気が合わぬ国硬い酸素に肺に重い荷

ただ息をさせられていなさいただのお前個人の尊厳とかいまはいいから

いきなさい最後に息を吐く日までゲボ吐くごとく吐いていなさい

ゆく風の流れは絶えずしてしかももとの風にはあらずスーハー

(スーハースーハースーハースーハースーハー スーハースーハースーハースーハー)

呼吸する呼吸する呼吸する呼吸する呼吸する呼吸する呼吸する也