愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【現代詩】GAFAに疑問をお持ちの方のための現代詩による自動ご返答サービス

思ったより綺麗なディストピアを創ってくれたグーグルに感謝除毛クリームを買った32歳9か月の女性にだけこっそり教えてくれる原始の秘密産まれてきたかった現世は少なくともこの時代のこの国ではなかったけど生活がからっぽになる分だけアプリでいっぱいにな…

【メモ】「媒体練習」他

「媒体練習」 レイモン・クノーの「文体練習」のように、同一の出来事について書いた文章を、さまざまな媒体を用いて制作する。 〈例〉 PC(キーボード入力)、スマホ(フリック入力)、声(音声入力)、原稿用紙(直筆)、口述筆記(代筆)、筆(書道)、石…

さようなら「現代詩手帖」 詩をつまらなくさせた男性詩人たちの半世紀

「ふーむ」彼は言った。「韻律が強調している超現実的な隠喩の裏には、か……」しばらく考えてから、ぞっとするような笑みを浮かべてノートを閉じた。 「あんなやつら、なんど殺しても殺したりん」 (ダグラス・アダムズ『銀河ヒッチハイクガイド』) 「ふーむ…