愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2021-03-01から1日間の記事一覧

【現代詩】 大変身 (詩集『ぼくはまなざしで自分を研いだ』収録作)

大変身 ある朝平凡なぼくが目覚めたらぼく以外の全員が虫になっていた。それでこの世界でただ一人ぼくだけおかしくなったと言われた。 お前がすこしでも我々をわかってくれたなら良いものを。人間であるという不備にどれだけの触手が検診したか。 ぼくは汚辱…