愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2018-08-12から1日間の記事一覧

【現代詩】「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」

寒蝉鳴 六十年後の子孫たちがある昼下がりにほがらかな顔をして私たちの今日を戦前だったと言っている あれはまだスマホしかなかった頃のどかにも東京と書けた頃親たちの親たちとその親たち今よりも無恥だったプロローグ まだ会釈が通じるなんてさいわい茶菓…