愛さないことにかけては世界の方が上手

詩人・ライターの喜久井伸哉(きくい しんや)による愚文集

2023-02-01から1日間の記事一覧

【断想】舌の墓地

黙れという刑に処され口内に監禁された舌 言い難き嘆きもて口の陣痛を倦む 歯列を蹴る足は二十年目の舌の臨月 舌の根に墓地を発見しても耳が墓守を務めるとは限らない 大きな声量によって届けないといけません大きな聴量なんて送られてきませんから 殺した者…